私自身、お酒が大好きで山登り中、宿泊場所で良く飲むのですが、北アルプスの3000m近い小屋でワインを飲んでいたら頭痛がしてきました。
高所だと酔いやすかったり、お酒によって高山病の症状を引き起こしやすくなるものでしょうか。
登山中のお酒について気をつけるべき点などあれば教えてください。
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栗山 祐哉
高度があがると低酸素による高所障害が起こります。
症状としては人により差がありますが、この中に頭痛や目眩などの症状もあります。
高度の高いところでアルコールを摂取したからと行って特に血中アルコール濃度が上がるわけではありませんが、自覚症状として表面化されていなかった頭痛などの症状が引き起こされやすくなると考えられます。
また高所障害には末梢血管収縮による中枢血液量増加や消化器官系統における機能低下なども認められます。
中枢血液量が増えることによって脳を通過する総アルコール量が少し増えたりするかも知れません。また消化器官機能低下が起こるのであれば、腎臓や肝臓などの機能も低下してもおかしくはないかなとも思います。
当然、解毒能力が低下すればアセトアルデヒドの血中濃度が高いままになり、頭痛の原因になりやすいと考えられます。
もっとも日本の山はそこまで高い山はありませんので、宿泊を伴う登山であれば飲酒そのものをやめるべきと言うほどの事では無いとも思います。
飲酒量をいつもより減らすこと、いつもよりゆっくり時間をかけて飲むことなどを意識すれば問題は起きにくいと思います。
尚、アルコールには発汗、利尿作用があります。
登山ではただでさえ運動による汗からの水分消失や、水分の取り込み能力の低下、利尿作用の増加などにより脱水症状を起こしやすくなっています。
アルコールを摂取する場合には、それ以外の水分も十分に摂取する意識を持つ必要があります。
特に年齢を重ねれば重ねるほど、より脱水症状には注意しなくてはなりません。
ご参考にして頂ければ幸いです。
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