これを逃すともう2度と厳冬期の登山なんて機会もないような気がして、行きたいのですが自信がもてません。
ネットで調べると赤岳は結構厳しそうな気がしておりますが初心者でも行けるような場所でしょうか?
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栗山 祐哉
ザックを背負ったまま岩場を下れない様であれば、厳冬期の赤岳は危険だと思われます。
お尻をついての下りは滑落のリスクが高く、現時点での体力や技術レベルではまだ厳冬期に森林限界を超えた山域での登山を行う資格はないでしょう。まずは十分な歩行能力を身につける必要があります。
登山における歩行とは、突き詰めていくとどれだけ片足で立ってバランスを取り続けることができるかと言う身体能力が問われます。片足立ちのままスクワットが行えるだけの身体能力を日常のトレーニングとしてまずは身につけましょう。また静荷重静移動による歩行技術を学び、その基本を何度も練習しましょう。
その上で無雪期の森林限界以下の山域の中の、足場の悪い急峻な山域での歩行を徹底して行うことで、高いレベルの歩行技術が身についていきます。
雪の上を歩く感覚を身につける事も重要です。
現段階では比較的なだらかな危険の少ない雪山登山を楽しまれるのも良いでしょう。
冬の北横岳、蓼科山、赤城山などの優しい山から始め、天狗岳、硫黄岳などのもうワンステップ難易度の高い山で十分に経験を積んでから、初めて厳冬期の赤岳に手がかけられると思います。
まずは優しいところから段階を踏んでいきましょう。
山は逃げません。
目標として掲げ、一歩ずつステップアップして行けばいつかはきっとたどり着けます。
急に段飛ばしで上を目指すと、必ず転びます。
リスクを伴う登山では、時にそれが死に繋がります。
無理せず少しずつステップアップを目指して頂ければ幸いです^_^
ちょっと遠方になってしまいますが、Kuri Adventures では雪山登山教室も行っています。
ご興味あればまずは雪の基礎技術を学習してみて下さい!
https://www.kuri-adventures.com/登山/ロープワーク/教室/マウンテニアリング技術教室/雪山登山講習/
岩崎 元郎
ある程度大きな登山を目指すなら、三か月に一回程度の登山では日頃のトレーニングとして少なすぎます。せめて毎月一回、できれば月2回は山に登ってほしいと思います。岩の下りが苦手で、お尻をつきながらなんとか下るというレベルでは、雪の赤岳からの下りは危険です。
「もう2度と厳冬期の登山なんて機会がないような気がして」とありますが、問題はいきなり赤岳、にあるのだということに気づいてほしいですね。
北八ヶ岳の北横岳なら厳冬期登山オーケーです。北横岳に登ったら、次に天狗岳、その次に蓼科山、その次に硫黄岳、と経験を積み重ねていけば、硫黄岳を登った頃には赤岳に登る自信がついているはずです。ステップバイステップが安心登山の基本です。
ご回答を拝見いたしまして、胸のつかえが取れたようにすっきりと腑に落ちました。
今回の赤岳は見送ることとします。
歩行技術のトレーニングでまずは体力と技術をちゃんと身に付け、教えていただいた北横岳からチャレンジを始め、段階を追って登る山をステップアップさせていきたいと思います。
また、このタイミングでこんなに丁寧にご回答いただけたことを本当に感謝いたします。
トレーニング方法やどの山から始めるべきか等、具体的に教えていただけてありがとうございました。
登山の総合スキルを体系的に学びたい方必見!
当サイト「GoALP – 山を楽しむ人のための安心・安全登山メディア」の監修者でもあり、登山を教えることのできる者が集まった非営利集団で、山岳事故を減らすための啓発活動をしている日本登山インストラクターズ協会(2013年創立・岩崎元郎代表)が、来春より開催する6期目「JMIA登山講習会」の受講者を募集しています。あなたも、一年かけて実際に山に登りながら山岳指導者の手ほどきをうけてみませんか?
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