今年は個人的には槍ヶ岳に登りたいと思っているのですが、あの岩場やはしごを二人を連れていく事は非常に危険なのではないかと思っていますが、難しいでしょうか。
また、子供を連れての登山で気を付けなければいけない事等あれば、ご教示頂けますでしょうか。
宜しくお願い致します。
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松本 善行
私が小学校低学年以下を引率した経験は、ハイキング・岩登りを含め、数えるぐらいしかありませんので、参考程度に留めて頂ければと思います。
まずは、あなた様(親御様)の登山技術、特にロープを使った確保技術がどの程度であるかによります。ご自身の初級レベルの岩登り経験、確保技術と子供サイズの安全ベルト(フルボディーハーネスなど)の知識や実践において、各方面での学習経験を根拠として、自負できるレベルか、です。ですから、一般的には「難しい」と言えるでしょう。
次に、お子様の体力や岩場での恐怖心はいかがなものでしょうか?槍の穂は、お書きになられている通り梯子や鎖の連続で、手足を必要とする、岩登りのグレードでいう2級クラスの歴とした岩登りですから、特に下山では慣れていないと恐怖感を覚えるものです。事前に岩場への恐怖心がどの程度なのかを知っておく必要があるでしょう。
更に、近年夏山シーズンにおいては大渋滞(穂先の往復だけでも2時間程度見込まれます)となる人気ルートですから、他の登山者との関係で、例えば幼いお子様2人をロープを付けて、登り降りさせるとなると時間もかかり、更なる渋滞を招くことにはならないか配慮が必要です。
上記のことをクリア出来ていれば、引率することは否定しませんが、穂先での引率は子供1人に対し、親1人です。2人同時に見ることは技術的に難しくなり危険です。
おすすめしたいのは、少なくとも小学校高学年になるまで、もう少し傾斜が緩く危険性の低い岩場など経験させて慣れさせることと、親御様はそれまで確保技術を学ぶというのはいかがでしょう。それに加えて「槍ヶ岳」の魅力と難しさを伝えつつ、もう少し大きくなったら連れていくと約束し、それまでいろいろな山へ練習に行こうというのも一考かもしれません。
最後に、子供を連れての登山の注意点ですが、
以下2点で、既にご経験により気付かれていることとは思いますが、子供はどうしても注意力が大人よりは持続しませんので、危険個所ではその都度しつこいぐらいに注意を呼びかけることは重要かと思います。
また、ペース配分において、オーバーペース→休憩→オーバーペース→休憩・・・の短時間サイクルとなりやすいので、息が切れない、程よいペースで休憩を少なくする方が結果的に早いことを学ばせることです。
大変参考になり、また今後の登山へどのように取り組んで
いけばよいかという事もご教示頂き、ありがとうございました。
まずは自身の登山技術をあげながら、子供たちと一緒に
楽しみながらいける場所へ少しずつ挑戦していきたいと思います。
ありがとうございました。
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当サイト「GoALP – 山を楽しむ人のための安心・安全登山メディア」の監修者でもあり、登山を教えることのできる者が集まった非営利集団で、山岳事故を減らすための啓発活動をしている日本登山インストラクターズ協会(2013年創立・岩崎元郎代表)が、来春より開催する6期目「JMIA登山講習会」の受講者を募集しています。あなたも、一年かけて実際に山に登りながら山岳指導者の手ほどきをうけてみませんか?
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