山での凍死について – 山の相談小屋

アクティビティ:一般登山, カテゴリ:遭難・トラブル防止
相談者:T.K (男性/30代)
氷点下でなくても凍死することがあると聞きましたが、どんなときなのでしょうか。

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JMIA認定インストラクター
松本 善行
一昔前までは、「疲労凍死」という言われ方も、現在は「低体温症による死亡」という言い方に変わってきています。
つまり身体の熱が体外に放出され、体温が下がり恒常性が維持出来なくなる状態を言います。

体熱が奪われる要素で著しいのは風です。それに拍車をかけるのが、発汗による気化熱や、冷雨で身体が濡れることによる熱伝導によっても奪われます。それらが重なると、体熱は相乗的に奪われていきます。

その時に身体に感じる温度のことを体感温度(またはウインドチル)と言ったりしますが、その著しい体温低下が生命維持を脅かすのであって、外気が0℃以上以下であることが直接の要因ではないということです。

例えば真夏の高山で気温が10℃の時、無風状態では体感温度も10℃ですが、風速20mでは-4℃となります。
その中に夏服で長時間曝されたらどうなるでしょうか。人の深部体温は概ね37℃で、32℃を下回ると意識障害を起こし、やがて死に至ります。気温10℃でも体温低下により凍死する可能性があることを意味します。

ただ、凍死と表現してはいても、身体が凍り付いているとは限りません。

解決相談者:T.Kさん
体感温度によるのですね。ありがとうございました。

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