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栗山 祐哉
登山に持っていく道具は、水と食料を除いて原則として緊急時以外使わないものです。
それでもそれなりの重さを担ぎ、重力に逆らって上へ上へと上がっていく遊びです。
少しでも荷物は軽い方が快適に登山を楽しめます。
そうは言っても自然地奥深くまで足を踏み入れる行為でもありますので、自然の急な変化に対応できる装備が無いと生命に関わります。
生命の3の法則というものがあります。
3分間心肺が停止すると生命の危機に瀕する
3時間高温、または低温に晒されると生命の危機に瀕する
3日間、水を得られないと生命の危機に瀕する
3週間、食料を得られないと生命の危機に瀕する
とされています。
登山においては、上から2番めにある ” 3時間の低温 ” に特に注意が必要です。
水や食料の心配はその次で構いません。
山の中では低体温症による死亡のリスクがあり、登山の持ち物はそれを防ぐための装備で主に構成されます。
体の熱を奪うものに、気化熱、対流熱、伝達熱、放射熱というものがあります。
特に伝達熱と対流熱は恐ろしく、水に濡れた衣服は乾いた衣服の20倍ものスピードで熱を奪いますし、風速1m毎に体感気温は1度下がります。汗や雨で濡れた衣服で強風にさらされると、夏でも低体温症で死亡する可能性があるんです。
これらの状態から身を守る装備はまず欠かせません。
・レインウェア
・防寒着
・乾いた衣類(肌着、下着類だけで可)
・ツェルト
・小さなバーナーと鍋のセット
・プラティパスなどのソフトボトル水入れ
万が一山の中で停滞する事になったら、まずツェルトなどのシェルターを立て、乾いた衣服に着替え、防寒着の上から雨具を着込みます。シェルターに入り、バックパックなどの上に座って地面への伝達熱による熱損失を防ぎます。
プラティパスなどのソフトボトルの水を温め、再びボトルにお湯を戻し、お腹で抱きかかえるようにして加温します。
このように万が一に備え、ビバークに対する知識と装備を整えておくことが大切です。
また、夜闇に対してヘッドライドは必須ですし、トイレットペーパーも無いと大変な事になります。
コンパスや地図、GPS(スマホでも構いません)なども、しっかりと使いこなせるように学習が必要です。
ファーストエイドキットも、エマージェンシーキットも大切ですね!
まずはこれらの装備をしっかりと整えましょう。
その上で、ご自身の体力に合わせて山を楽しむものをひとつ持っていくのも、山の楽しみを広げる上で大切です。
カメラを持っていくとか、ヤマメシの為の道具を充実させるとか、植物図鑑を持っていってみるなど。
軽量化に情熱を傾けすぎて、山の楽しみまで置いてかないように気をつけましょう^^;
強いて便利アイテムを言えば、折りたたみの傘でしょうか?
これは必ずしも必須ではありませんが、何かと役立ちます。
風が強い日の調理時の風よけ、日差しが強い日の日除け、樹林帯の林道を歩く際の雨具として使えば蒸れませんし、雨の日のバス待ちの時には本当に心強いものです。
あと必須装備ではありますが、ツェルトもトイレ時の目隠しや汗濡れ時の着替えにも、被って使えばプライバシーが守れて便利です。
ご参考にして頂ければ幸いです(^^)
万が一の緊急野営などは、どなたにも起こりえます。
できれば一度、ビバークの訓練などを受けておくことも大切かと思います。
是非合わせてご検討下さい。
さすがインストラクターさんですね!
重さのこともありますし、必須の装備と、それ以外にわけて考えるきっかけになりました。ありがとうございました。
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当サイト「GoALP – 山を楽しむ人のための安心・安全登山メディア」の監修者でもあり、登山を教えることのできる者が集まった非営利集団で、山岳事故を減らすための啓発活動をしている日本登山インストラクターズ協会(2013年創立・岩崎元郎代表)が、来春より開催する6期目「JMIA登山講習会」の受講者を募集しています。あなたも、一年かけて実際に山に登りながら山岳指導者の手ほどきをうけてみませんか?
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