雪山でのウェアリングの基本を教えてください – 山の相談小屋

アクティビティ:雪山登山, カテゴリ:ウェアと装備
相談者:山にいきたい (女性/30代)
以前、雪山をはじめる際の注意点やステップアップの方法を相談させていただきました。
今回はウェアについて、基本的なことを教えてください。初心者の雪山用のウェアとして基本的に揃えるべきアイテムはどのようなものになるでしょうか。これまで、基本的に夏山を想定したウェアを買い揃えてきたのですが、雪山用に一から買い揃える必要があるでしょうか。
漠然とした質問で恐縮ですが、基本を教えていただけますとうれしいです。

JMIA認定インストラクター
松本 善行
夏山のウエアは買い揃えていらっしゃるとのことですので、おそらくレイヤー(衣類の重ね着における層)の話しはご存じかと思います。
肌と触れるベース部分は吸水・透湿・速乾性などに優れた素材。中間は透湿・保温などに優れた素材。アウターは防風・防水・透湿・撥水性などに優れた素材などです。
これは雪山においても同じことが言えますので、一から買い揃えるというよりは、より条件の厳しい時に使用するウエアを買い足すということになるでしょう。
その条件によっては、お持ちのウエアではすべて不足していることも有り得ます。

例えばアンダーウエア一つとっても、真冬の高山においては、厚手で長袖のアンダーシャツとアンダータイツは必須アイテムです。しかしGWなど、残雪期の中級山岳や低山ではそれでは行動中暑くてたまりませんので、夏でも使う薄手のアンダーシャツやタイツにすることも考えられます。下記は一例です。

●日本の厳冬期の高山を想定した場合
1層目:アンダーパンツ、厚手で長袖のアンダーシャツとアンダータイツ ※素材:化繊
2層目:普通の長袖シャツとロングパンツ(出来れば伸縮性のあるもの)※素材:化繊やウール
3層目:厚めの保温着(出来れば防風性があるもの)※素材:起毛している化繊やウール(フリース)
4層目:アウターシェル(上・下) ※素材:通気性に優れたゴアテックス
+レイヤーとは別に保温着としのダウンを一着(小さくたためる程度のもの)。

一般的かどうかは一概に言えませんが、外気が氷点下10℃を下回る時は4層程度になるでしょう。人によっては中間着にもう一着加え、5層という方もいます。5層になると相当な着ぶくれ状態ですので、伸縮性のある素材がよいでしょう。

また、残雪期では1層目は薄手の上・下アンダーシャツ、中間着も中厚程度、4層目のアウターは湿雪を想定した撥水効果が高いもの、撥水効果が落ちていないなら夏で使用する雨具でも十分です。

更には、行動中か休憩中か、或はテント内か小屋の中か、使用する状況でも当然変わります。極端な話し、行動中は暑いため、厳冬の高山でも、晴れた午後の無風状態なら、アンダーシャツだけで十分な時もあります。

このように、雪山といっても時期やその時の状況によって、素材や厚さの程度、どのようにレイヤリングするかを考える必要があります。
先ずはご自身で、条件のあまり厳しくないところから、体感されてはいかがかと思います。

解決相談者:山にいきたいさん
基本的な考え方がとても参考になりました!
初心者なのでまずは条件がさほど厳しくないところで今持っているウェアに+αして試していきたいと思います。

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