雪山をはじめてみたいのですが – 山の相談小屋

アクティビティ:雪山登山, カテゴリ:全般的なこと
相談者:山にいきたい (女性/30代)
雪山の登山に興味があるのですが、夏山と違って装備のことや登山技術など不安があります。雪が積もると登山道もわからなくなりますよね?
よく人が入る山であればトレースはあるものでしょうか。

夏はアルプスも登りますが、雪山を始めるにはどのような装備や技術が必要で、どのような山から始めるべきでしょうか。
まわりに経験者はいるにはいるのですが、きちんと指導してもらえるという感じではありません。

不安もあるのでインストラクターの方の意見を聞ければと思いました。

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JMIA認定インストラクター
栗山 祐哉
Kuri Adventures 代表の栗山です。

雪山登山を始めるには、十分な経験と指導、事前準備が欠かせません。
特に森林限界を超える雪山はリスクが高く、本来はエキスパートでないと足を踏み入れるべきではないと私は考えます。アイスクライミングなどの登攀能力、確実な雪上確保能力、卓越した歩行技術能力などをもってはじめて挑戦が許されるジャンルであると思います。
近年ではSNSによる情報普及や雑誌による情報などにより、経験が浅い方も容易に森林限界を越える雪山登山を行う傾向にありますが、その結果としてGWなどのシーズンにはとても多くの方が滑落死亡事故を起こすようになってしまった現実があります。
安易に森林限界を超える雪山に挑戦してはいけません。

雪山を始めるには、まず森林限界以下の領域における山行を、それこそ徹底的に行いましょう。
月に2~3回登山を行える方ならば 2 ~ 3年、月に1度程度の登山しか行えない方なら 5 ~ 6年程度は下積みが必要だと思います。まずは低山において十分な経験を積みましょう!
その間に、雪上歩行技術、アイゼンワーク、ピッケルワーク、初動停止技術、滑落停止技術、雪洞泊経験、雪上確保技術、タイトロープ確保技術、ショートロープ確保技術、クライミングスキル、読図能力、ビバーク技術などを学習しましょう。
一歩ずつ積み重ねれば、その道の先に必ず憧れの山々の頂は繋がっています。

低山とは言え、雪山登山を行うには十分な注意が必要です。
万が一怪我をして動けなくなった場合、夏場と違い遥かに短い時間で低体温症に陥り、命に関わります。
また低山帯とは言え滑落が起こらないわけではありませんし、途中で天候が悪化すればトレースも全て消えてしまいます。十分な経験者の指導の元、経験を積み重ねる必要があります。

私ども登山インストラクターの教室では、雪山登山に関する技術指導も行なっています。また実際に雪山を経験する山行プランもご用意しております。
まずはプロの指導を受け、経験を重ね、入り口に立ってみるのは如何でしょうか?
1年もすると、クライミングやロープワークなども含む全般的なスキルが身につきます。
十分な技術を持った上で山岳会などの門を叩くことで、生涯を通じて山を楽しむ仲間との出合いもまっているでしょう。

雪山登山は決して侮ってはならないジャンルですが、しかし圧倒的な魅力があり、多くの登山者を魅了して止まないのもまた事実。是非、一歩ずつ、その世界に足を踏み入れていってもらえればと思います。
Kuri Adventures でも雪山登山教室を開講しており、毎年多くの受講生様にご参加頂いております。
ご興味あれば是非ご参加もお待ち申し上げております^_^

https://www.kuri-adventures.com/登山/ロープワーク/教室/マウンテニアリング教室/雪山登山講習/

https://www.kuri-adventures.com/実践登山/雪山登山/

https://www.kuri-adventures.com/実践登山/アイスクライミング/

解決相談者:山にいきたいさん
詳細ありがとうございます。低山での地道な経験の積み重ねが重要になってくるのですね。
雪山教室も検討したいと思います。ありがとうございました!

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