今年の夏のアルプス縦走は、後立山連峰は白馬へ。白馬三山を挟んで八方尾根から栂池まで大縦走してきましたので、その山行レポートをお届けします。
今回は、JMIA登山講習会の山仲間が自主山行を計画し、栂池から入って八方尾根に抜けるAチームと八方尾根から入って栂池に抜けるBチームが3000m級の稜線上ですれ違うという、なんともロマンあふれる企画。
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これは面白いということで、取材を兼ねて僕も参加することに。
山行は、Aチームは2泊3日の小屋泊、Bチームが2泊3日のテント泊、というプラン。
楽しみどころは何と言っても唐松岳と天狗ノ頭の間に位置する不帰の嶮(かえらずのけん)。
大キレット、八峰キレットとともに北アルプス3大キレットである不帰キレットを擁する難所です。
当初僕はBチームに同行予定でしたが、都合により1泊2日で下山しなければならなくなったため、個人山行に切り替えることにし、登山届も別々に提出しました。
計画内容としては、八方尾根から入り不帰を通って天狗山荘までBチームに同行し、そこから猿倉へと下山するルートを想定。
でもせっかくなら栂池までの稜線も楽しみたい・・・という欲望がムクムクと沸き起こり、鉛筆なめなめ開始(笑)。
初日は唐松でテン泊し、翌朝は不帰を抜けて天狗山荘まではBチームに帯同。ここからマウンテンランニングモード(スピード登山参照)に切り替えた場合の栂池到着時刻を試算。
朝五時に唐松を出発して天狗山荘まではCT(コースタイム)で5時間半弱、Bチームメンバーの足なら10時には到着することを考え、そこから遅くとも16時には栂池ロープウェイに着きたい。
天狗山荘から栂池までのCTは8.6時間。これを6時間に縮めるにはCT比率0.7で歩ければ良い計算。
過去に黒部ダム〜読売新道〜水晶岳〜裏銀座〜高瀬ダムの1泊2日の北アルプスのテン泊マウンテンランニングに挑戦したときはCT比率0.6で12時間行動できた実績を考えるとイケる・・イケるぞ!
にわかに現実味を帯びてきた計画に期待が膨らみつつ、あとは当日の天候次第ということにし、山行準備を進めます。
そうなると装備計画が肝要で、いかに軽量化を図るかが成否をわけます。
ということで、次ページではテン泊と危険地帯の通過、それからランも想定した実際の装備を紹介したいと思います。