西上州らしさ満点の南牧村名山巡り二日間

紅葉に裾が染まる碧岩

Waveの11月の自主山行は今年も昨年に続き、西上州南牧村の名山巡り。紅葉を味わいながら滝と岩を楽しみました。行動時間とともに、コースの特徴や注意点を交えながらご紹介します。

1日目:立岩と威怒牟機(いぬむき)不動滝

9時10分、高崎駅西口に集合し、2台で分乗し出発しました。途中、下仁田のセブンイレブンでビールなどの買い出しを行い、宿泊予定の「かじか倶楽部」に立ち寄って飲み物などを冷蔵庫に預けます。下山後の楽しみがあると俄然、張り切ってしまいます。

11時には荒船山立岩登山口(線ヶ滝登山口)駐車場に到着しました。ここは6〜7台の駐車スペースがあります。11時20分に登山を開始し、間もなく2回の渡渉がありますが、踏み石を選んで問題なく通過できます。
立岩分岐から稜線までは急登が続きますが、ルートは明瞭です。息は若干上がるものの迷う心配はありません。
山頂直前では左へ誘う踏み跡がありますが、正規ルートは右側(立岩の裏側)でここは注意のポイントです。一旦、左側へも偵察に行きましたが、徐々に難易度の高いトラバースになり「さすがにここは違うだろう!」となり、すぐに引き返すことになります。
このポイントを過ぎれば程なく立岩(西立岩山頂)へ到着です。到着は12時50分でほぼガイドブックのタイムで計画とおりでした。

西立岩山頂からの景観、西上州独特の凸凹の荒々しさが素晴らしい!

ここからの稜線は岩場が連続し、展望も良好で、西上州らしい荒々しい景観が広がります。
13時45分威怒牟機(いぬむき)不動滝に到着しました。水量は少なめで、水の粒が光を反射し、紅葉と相まって非常に神秘的な雰囲気でした。滝の裏側にも回り込むことができます。ここには祠の跡があり、かつて滝行が行われていたという歴史を感じさせます。この場所はとてもおすすめで、この滝を目的に直接登山口からアプローチできます。

水量が少ないことから水の粒状になって光に反射して神秘的!

ここからの下山路は勾配も比較的緩やかで、ルートも明瞭です。
14時45分登山口へ無事下山しました。

2日目:碧岩・大岩

朝食をしっかりいただき、7時45分に宿を出発、8時00分に碧岩・大岩登山口へ到着しました。
装備を整え、8時20分に登山開始です。
入口から三段の滝までは木橋が多く、一部腐食している箇所もありますが、通行不能なものはありませんでした。ゆっくり渡れば問題ありません。
9時10分に三段の滝を通過。ここからはバリエーションルートになります。稜線に出るまでのルートは分かりにくい箇所もあるため、踏み跡を慎重に見て、ピンクテープを確認しながら進みます。
10時20分に碧岩分岐へ到着しました。

木橋は腐食している部分もあるが慎重に進めば問題ない

ここで3名と4名の2班に分かれます。
A班は先に大岩へ行き碧岩へ、B班は碧岩から大岩としました。碧岩の取付き部の岩登りに時間がかかるとの予想からです。
碧岩分岐から大岩までは、大岩の遠くからの見た目ほど難所はなくロープも不要。大岩は右から巻き、ルンゼを経由して登ると容易です。

色鮮やかな紅葉、奥に見えるのが碧岩

碧岩の取付きは今回の山行の核心部で、難易度が高いポイントです。残置ロープを使用し腕力に頼って登るのが速いですが、腕力に不安がある場合はセカンド以降としてリード者にビレイしてもらうと安全です。今回もその方法を採用しました。

碧岩の取付きの岩場、今回の山行の核心部

取付きの岩場を越えれば山頂まではあっと言う間で、特に難所はありません。この取付きの岩場の下りは懸垂下降としました。
13時00分、B班が先に碧岩分岐に戻り下山開始し、その約15分後にB班も後を追いました。下りは滑り止めにチェーンスパイクを装着し、14時20分、全員無事に下山しました。

宿泊先の「かじか倶楽部」ですが、例年この時期にお世話になっている宿です。今回は女性は1階の洋室、男性は2階の24畳和室を使用させていただきました。各部屋には温泉の露天風呂が付いています。料理は味・量ともに大満足で、いつも温かいおもてなしを受けさせていただいています。宿のご主人、奥さま、ありがとうございます。
今回の山行は、西上州の荒らしい岩山に色づく紅葉と岩場の緊張感、そして滝の静けさを存分に味わえる、西上州を代表する魅力的なエリアでのプランです。特に秋はとてもおすすめです。
季節を変えて再訪すれば、また違った表情を見せてくれることでしょう。

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